出産後のお見舞い
2015.10.15
出産後のお見舞い
出産予定日が間近になると、パパのみならず家族全員がソワソワし始めるもの。
里帰り出産の場合など、その場に立ち会えない家族は、よけいに心配でたまらないでしょう。
でも、「無事に生まれたよ」という連絡をもらうまでは、「どう? 生まれた?」と頻繁に訊ねないのも思いやり。
予定日が遅れたり、思わぬ難産であったり、新生児が集中治療室に入ったりなど、出産では不測の事態も起こり得ます。そんな場面では、周囲からの問合せ攻勢が当人たちの気持ちの負担にもなりかねません。
今は携帯メールなどのコミュニケーションツールもあります。当人たちからの連絡をジッと待ちましょう。
そうはいっても孫の顔を早くみたい、抱っこしたいという気持ちには勝てませんよね。何はともあれすぐに病院に行こう、と意気込むじいじ・ばあばも多いと思います。
でも、ちょっと待ってください。産後のママは大きな仕事をやり終えた後ですから、心身ともに疲れ切っています。
たとえ身内でも「産後のやつれた姿を見せたくない」というママの気持ちも尊重したいものです。
特にパパの両親は、ママにとっては姑、舅。身内とは言え、気疲れする相手でもあるでしょうから。
じいじ・ばあばとしては、はやる心を抑え、お見舞いに行く前にママの体調をパパに聞いておくとよいですね。当人たちの状況を度外視して無理やり押しかけるのはよくありません。
産後ガルガル期?
お見舞いに行く際の心がけ。
出産後はほとんどのママが神経質になっています。
ネットの世界では、出産直後のママが周囲の人間に対して攻撃的になることを、「産後ガルガル期」などと言っています。出産直後の動物が周囲に対して「ガルルル……」と威嚇する様子からきたものと思われます。犬や猫の出産に立ち会ったことがある人はおわかりでしょう。
代表的な産後ガルガル期の症状としては、
・常に不安でイライラする
・たとえパパでも赤ちゃんに触らせたくない
・他の人に赤ちゃんを抱っこされると、奪われるのではと不安になる
など。
出産直後は、ホルモンバランスの急激な変化のため、「産後ガルガル期」や産後ウツなどの心理的な不調が出やすいと言われています。
ママをなるべく刺激しないように、お見舞いに行くときは少人数で、長居はせずに、20分程度でさっと引き上げましょう。
赤ちゃんとの初対面では、ママの目の前で、いきなり赤ちゃんを抱っこするのもちょっと待った。まずは病室備え付けの消毒スプレーで両手をていねいに消毒し、胸元のアクセサリーや筆記具を外すなど、生まれたての赤ちゃんに危険が及ばないように注意しましょう。
そして「赤ちゃん、抱っこしていい?」と、必ずママへの一言を。
お見舞いに来た人みんながたらい回しのように抱っこするのも、ママがとても不安になる行為です。
不注意で落としたり、傷つけたりはしないか、変なバイ菌がつかないかと、内心ハラハラしているはず。
最初のお見舞いでは、「ちょっと気を遣いすぎかな?」と思うぐらいがちょうどいいのです。
帰り際には、ママに「よくがんばったね」「ゆっくり休んでね」という一言も添えてあげるといいですね。
思い起こせば、ばあばにも思い当たる節があるかもしれない産後ガルガル期。いつもとは違うママの状態を、周りは大らかな気持ちで見守ることを心がけましょう。